脳外科医 竹田くん

あり得ない脳神経外科医 竹田くんの物語

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

【第44話】神経切断事故

途中でスチールバーからダイヤモンドバーに交換していれば、ここまでの惨事は起こらなかっただろう。 医療安全推進室にオペ室から電話が入り、おなじみの森中・杉下コンビが驚愕の表情を浮かべる。 硬膜からドバっと出た神経を戻す作業は何時間もかかった。…

【第43話】赤い池の底

「止血が出来ない」という院長の情報通り、竹田くんは止血ができないので骨の切削部分は赤い血の池となっている。 池の底が見えないのにドリルを突っ込んで削っている。古荒医師はそれを止めることなく「そういうやり方を以前に習っていたんだろう」と解釈す…

【第42話】福永さんは練習台

竹田くんは、福永さんに麻酔がかかってから手術に対する不安があることを古荒先生に伝えた。たが、竹田くんから「脊椎専門医の浅尾先生の第一助手として200例の手術経験がある」と聞かされていた古荒先生は、福永さんの手術箇所が2つあることから「これは良…

【第41話】ウソがバレちまう!

竹田くんは、貝山さんの頚椎をドリルで貫通したあの時の感触を忘れられない。 今回の手術は、手術箇所が2カ所もある。一か所成功してももう一か所で失敗するかもしれない。どう考えても成功するとは思えない。 だが、麻酔医やオペ看の目の前で負けを認める…

【第40話】74歳女性

市民病院 竹田くんが福永さんを手術に誘導する際の脅し文句として用いた「透析になる」ってのは真っ赤なウソだ。この手術と透析は全く関係がない。これは患者さんの自己決定権を奪う行為でもある。 74歳女性に対して腰部脊柱管狭窄症に対する後方減圧椎弓…

【第39話】外来がガラガラ

市民病院 竹田くんの悪い噂は、職員を通じて町に広がり始めたようだ。久しぶりに竹田くんの外来を見るとガラガラ。 だが、診察室では新たなターゲット(74歳女性)に手術勧誘を行っている。その様子は、まるで霊感商法のようだ。 女性の家族が急な手術日程…

【第38話】チューブが心臓腔内に

竹田くんのPCの調子が悪いと、当たり前のように古荒先生が修理する。修理しているその顔はどことなく楽しそう。 新年早々、竹田くんが医療ミス。脳室腹腔シャント術にて。術後に、シャントチューブが内頚静脈を突き破り心臓腔内に迷入している事が発覚。 古…

【第37話】僕は天才肌

市民病院 古荒医師は竹田くん育成計画を練る。だが、これ以上、老人患者を使って技術向上を図っても犠牲者を増やすだけだ。 古荒医師は「疑似血管縫合練習キット」をプレゼントする事を思いつく。これで上手くなってくれ。 だが、竹田くんには鼻であしらわれ…

【第36話】史上最低の医師

海崎教授は竹田くんの事を「史上最低の医師」と断言する。 医局からの破門・・・史上最低の医師・・・古荒医師はそれ以上の事を海崎教授から聞けませんでした。 海崎教授は、この後、竹田くんが助手をやっていた頃の手術の件で訴訟に巻き込まれます。 竹田く…

【第35話】竹田くんの滋賀時代

古荒医師は、脳神経外科学会の新年会に参加する。 そこで、竹田くんの滋賀時代の指導医の海崎教授にばったり出会う。 古荒医師が「竹田くん」の名を出すと、海崎教授はギョッとする。そして「竹田くんを医局から破門したんだよ」と打ち明ける。 そう、竹田く…

【第34話】嚥下機能の廃絶

80代男性への前方除圧術が行われた。 結果は嚥下機能の廃絶という悲惨なものだった。必死で手術の失敗のせいでないと弁明する竹田くん。それを見て古荒医師は「手術で大きな失敗がなくても、技量が稚拙なので合併症が起きるよね」と思う。 家族は人生10…

【第33話】80代男性

年末のクリスマスシーズンがやってきた。 その日は吹雪だった。今日の手術は80代男性。竹田くんの因縁の首の手術である。 古荒医師は思い出す。2か月前に貝山さんの頚椎をドリルで貫通させて四肢麻痺にした一件は悪夢だったと。あの二の舞は避けたい。 だが…

掲載漫画の内容まとめ

<第一部の古荒先生のセリフを改変した理由・作者の余談など> こちらに書いております ※説明文を入れる事のできないpixivでの公開は中止しました。漫画としては読みにくい形式(ブログ)ですいません。 当ブログで連載している漫画の概要は以下のまとめ画像…

【第30話】工学技士ボイコット

ついに前代未聞の臨床工学技士のボイコットが発生。竹田くんのカテーテル手術は危険で殺人行為の加担者になりたくない。患者だけでなく機械も雑に扱い壊す。 技師長の野洲に直談判に行く古荒医師。あっさり断られる。 「彼らがいないと手術の安全確保が難し…

【第29話】科長 古荒さん

竹田くんに手術技量が無い事はわかっていた。 京都の浅尾先生は竹田くんに執刀させなかったし、富士院長も直接京都を訪れて止血ができないので外科医として使えない事を確認済みである。 古荒医師は一人前にするため育てるつもりだった。竹田くんは、手術事…

【第28話】竹田くん強制排除

医療安全推進室・責任者の森中は、医療安全推進室・室長の黒石副院長に電話する。黒石副院長がオペ室にやってきて、竹田くんに「もう終わりにしよう」と言う。竹田くんの腕をつかんで強制的にオペ室から排除しようとすると、「俺の患者だぞ!」と抵抗する竹…

【第27話】大量被ばく事件

放射線技師が竹田くんにすぐに手術をやめるように呼び掛ける。なぜなら、竹田くんが手術に没頭するあまり、手術時間が長くなり患者の被ばく線量がとんでもない数値になっていたからだ。 放射線技師が言っても聞かないので、手術室から医療安全に電話が掛けら…

【第26話】手術大好き

周りが何と言おうと、竹田くんは手術が大好きだった。その気持ちは、オモチャを分解して遊ぶ子供のように純粋なものである。壊したら興味が無くなり、ポイと捨てる。 捨てても、パパが新しい玩具をプレゼントしてくれる。「すげー」と喜ぶリトル竹田くん。マ…

【第25話】竹田くんの評判悪化

院内での竹田くんの評判がどんどん悪化して行った。 竹田くんは自分のミスをスタッフに責任転嫁する。遅刻・早退・無断欠勤が常習化。古荒先生に「注意して」という苦情が殺到するが、古荒先生が注意しても聞かない。 竹田くんはカルテの中身もすかすか。手…

【第24話】貝山さんへの説得

竹田くんは、貝山さんを呼び戻し、新しい治療法を試すために説得を行う。 貝山さんは自分を四肢麻痺にした医者に再び手術をされる事を猛烈に拒否する。 古荒先生から見ても、その治療法は貝山さんに意味があるものとはどうしても思えなかった。 だが、竹田く…

【第23話】呼び戻し

市民病院 今振り返ると、竹田くんはたった2週間で4件の医療事故を起こしていた。僕らはこの時、医療事故リピーターとして「世界最速のチーム」だったのかもしれない。 ところで、竹田くん情報では貝山さんは夫婦ともに認知症とのことで、子供もいないそう…

【第22話】放り出し

【第22話】放り出し 貝山さんは病室で「手術でこんな身体にされたのよ。どーしてくれるの!」と騒いでいた。 竹田くんは貝山さんをリハビリ施設に移すように指示する。四肢麻痺になった身体を看護する看護師の負担も大きい。師長にしても世話が大変な患者…

【第21話】医療安全かるた

赤池市民病院では職員教育用に『医療安全かるた』を作っていた。だが、現実の医療安全推進室の運用は、再雇用された元看護師や現場を離れた看護師長がのんびりとくつろぐ部屋となっていた。 前の職場(京都の病院)では、浅尾医師が竹田くんに「お前は未熟だ…

【第20話】事故翌日

貝山さんを四肢麻痺にした事故翌日、竹田くんはドキドキしながら市民病院に出勤する。警察が来ていないか?来てなかったとしても病院が事故を公表すれば竹田くんの外科医生命が終わる可能性が出てくる。 だが、看護師の挨拶はいつもと変わらず明るかった。脳…

【第19話】竹田くんの悪夢

手術当日の夜、竹田くんは悪夢に襲われる。自分が警察に傷害罪で逮捕されている夢である。竹田くんは警察に来られてもおかしくないレベルのミスをしたという自覚があった。逮捕はなくても、明日は事故の重大性のため病院中が大騒ぎになっているはずである。…

【第18話】竹田くんの憔悴

【第18話】竹田くんの憔悴 医療安全推進室にはオペ看護師や技師などから続々と事故の報告が寄せられる。それに対応する医療安全責任者の森中。彼女は再雇用された元看護師である。森中に怒られる古荒医師。竹田くんは外科医として最悪の失敗をしてしまった…

【第17話】頚椎神経損傷

【第17話】頚椎神経損傷 人間をロボットに例えれば、頭脳部分にコントローラーがあるロボットの首の配線を切断したような事が起こった。つまり首の神経を損傷させて、首から下が動かせなくなったのだ。貝山さんは「私の身体どーなってるの!」と悲鳴に近い…

【第16話】緊急事態

【第16話】緊急事態 75歳女性に対して後縦靭帯骨化症による頚部脊柱管狭窄症に対する後方除圧術(頚椎椎弓形成術)が行われる。竹田くんの執刀である。 医療安全推進室の電話が鳴る。手術室からの連絡である。室長の森中と、杉下(2人とも元看護師)はあ…

【第15話】75歳女性

市民病院 (あとから振り返ると)竹田くんは8日で3件の医療事故を起こしていた。そして、一週間後には首の手術が予定されていた。患者は75歳女性 貝山さんである。 竹田くんの前の職場(京都の病院)の上司 浅尾先生は、そもそも頚椎含む脊髄治療のスペ…

【第14話】カテーテル穿孔

【第14話】カテーテル穿孔 竹田くんが思いっきりカテーテルを突き刺すと穿孔が起こり、脳内出血。その後、女性はこん睡状態のまま持病が悪化し死に至る。古荒先生はその流れを見て「これで少しは慎重なカテーテル手術をしてくれるかな?」と期待する。