脳外科医 竹田くん

あり得ない脳神経外科医 竹田くんの物語

【第36話】史上最低の医師

 海崎教授は竹田くんの事を「史上最低の医師」と断言する。

 医局からの破門・・・史上最低の医師・・・古荒医師はそれ以上の事を海崎教授から聞けませんでした。

 海崎教授は、この後、竹田くんが助手をやっていた頃の手術の件で訴訟に巻き込まれます。

 竹田くんの元指導医から本音を聞けた事で、彼が『稀代のポンコツ脳外科医』であることが明白になりました。学会の有名人2人が育成を断念した人材。その事実は、むしろ古荒医師に使命感を抱かせることになります。

 

更新履歴: 2023/06/02 13:30 4コマ目の古荒先生の内面描写 大雑把な従来の感情表現を改め、より現実感のある内面描写に変更しました。

更新履歴: 2023/06/03 17:58 2コマ目 主語を変更(古荒先生が主人公であると誤解させないため)。4コマ目 「育成を諦めた」に変更。

 

修正に至った作者の心情・・・脳外科学会の大物2人が諦めた人物を使い続けるとしたら作者は「レガシーを残したい」ぐらいの野望が必要とストーリーテラーとしては考えた。だが、現場の人間の身になってみると「そんな人間でも一旦入職させた以上はなんとか一人前にして使うしかないではないか?」という気持ちもありうると思った。これは田舎の市民病院の場合、そもそも医師が来ない背景がある。これは都会の病院の科長の感覚とはかなり違う。都会の感覚で見てはいけない。選択肢が無い以上、目の前の人間をなんとか使ってやってゆくしかない。そのような気持ちを考えると、レガシーなどと言う言葉で単純化してはいけないと思い直した。

 

※ちなみに、脳外科学会の大物2人のところは脳外科自体が巨大で、部下の数が比較にならないほど多い。ポンコツ脳外科医を干していても他にやらせる人間はいくらでもいる環境。