脳外科医 竹田くん

あり得ない脳神経外科医 竹田くんの物語

【第26話】手術大好き

 周りが何と言おうと、竹田くんは手術が大好きだった。その気持ちは、オモチャを分解して遊ぶ子供のように純粋なものである。壊したら興味が無くなり、ポイと捨てる。

 捨てても、パパが新しい玩具をプレゼントしてくれる。「すげー」と喜ぶリトル竹田くん。ママが「ご飯よー」と声をかけても、時間を忘れて没頭。

 「ご飯よー」「竹田先生!」「竹田先生!」放射線技師の必死の呼びかけにふと我に返る竹田くん。

 

更新履歴: 06/03 10:22 3コマ目 パパの顔を優しい顔に変更。セリフ変更。

セリフ変更に至った作者の心境の変化・・・失敗しつづける医師に次々に執刀の機会を与えるのは患者目線で見れば不気味な話である。最初は患者目線でそのような不気味さを描いた。だが、この作品は医師や看護師の読者がいらっしゃり、なおかつ地域医療に携わっておられる方も多い。医師不足の環境では、多少未熟でも執刀機会を与えないと上達しないという事情もある。患者側から見たら不気味でも、医師たちには切実な問題である。そのような事情も鑑みて、やや表現を弱めた。物語としては面白さが削がれる。