竹田くんは、貝山さんの頚椎をドリルで貫通したあの時の感触を忘れられない。
今回の手術は、手術箇所が2カ所もある。一か所成功してももう一か所で失敗するかもしれない。どう考えても成功するとは思えない。
だが、麻酔医やオペ看の目の前で負けを認めるのは外科医のプライドが許さない。だが負けを認めないと、一生を棒を振るにかもしれない!竹田くんは葛藤する。
「そもそも200例で第一助手なんてやってねえ!このままだとウソがバレちまう!」
そして「自信がありません」と意思表示する竹田くん。しかし、古荒医師は「これはいい練習になる。200例で第一助手をやった経験があるなら余裕でしょ。」と考えてしまう。
更新履歴 06/03 20:17 題名の他、セリフ全体を変更。
変更に至った作者の心境変化・・・ストーリー的にはキャラクターに純粋さがある方が面白いので、ここでキャラクターの良心の面を垣間見せることでドラマチックなシーンを演出した。だが、思い直せばそもそも「200例で第一助手を務めた」という竹田くんの嘘がこのシーンの前提にあり、その前提から考えると「自信がありません」というセリフを良心の発露のみに単純化すると第2部との整合性が全く取れなくなる。また第2部で明かされたようにあまりにも性善説で物事を考えすぎる科長は、「200例で第一助手を務めた」という竹田くんの言葉を前提に動いていたと考える方が自然な流れとなる。
ゆえに「200例で第一助手を務めた」との大嘘をシーンの中心に据えたストーリー展開に変更。このような大胆なストーリー変更がある事もこの漫画の魅力として楽しんで頂ければ幸いです。