脳外科医 竹田くん

あり得ない脳神経外科医 竹田くんの物語

【第9話】ほんとに水頭症?

竹田くんは外来で手術ターゲットの患者をゲットする。竹田くんの診断は水頭症。はたして本当に水頭症なのだろうか?カルテからはそう断言できるだけの医学的根拠が読み取れない。

 

更新履歴: 06/03 9:47 4コマ目 より現実感のある記述に

セリフ変更に至った作者の心境変化・・・科長が注意しないまま水頭症ではない可能性のある患者に手術を行ったという展開に受け取られる事の危惧。

 そもそも第一部を各部を端折った描き方にしたのは、竹田くんがどういう人物か、科長との関係の詳細をぼやかしたまま医療事故が連続して行く流れのみをスピーディーに描く事で地獄絵図を演出したかったからだ。黒沢映画で望遠レンズで人や戦場を映して神が地上を見ているようは雰囲気、あの感じを出したかったのであえてシーンの切り抜きを連続させた。(チマチマと詳細を描かずに、一気に医療事故の全容を読者に読み切らせ、「なぜこうなるの?」と興味を抱かせるための工夫。)

 第二部で、竹田くんは実は何を言ってもまったく聞く耳を持たない医師であったばかりか注意の仕方を誤れば病院全体が危険な状況に陥る事を明かしたつもりだった。二部を見れば、第一部でも当然、局面局面で注意はされていたが、そのシーンは単に描かれなかっただけと理解されると思っていた。ところが読者の反応は必ずしもそうではなかったため、このようにちゃんと注意をしていたがスルーされていたというセリフ内容に改めた。