脳外科医 竹田くん

あり得ない脳神経外科医 竹田くんの物語

【第124話】事故調査委員会の開催

地元B新聞社は手術禁止中に起きた問題を、地元A新聞社は肺挫傷の事故を追及していた。包囲網は狭まっていた。


その場しのぎの方便では通用しないと判断したのだろうか?
最初の医療事故から2年半後、正規のメンバーを揃えて院内事故調査委員会が開催された。
その結果、手術禁止中の肺挫傷の事故を含む3件の医療事故が追加されることになった。

 

出席者の日常業務の合間に2度開かれたに過ぎない会合で、10件以上の医療事故の個別検証など物理的に不可能であろう。「原因究明や再発防止策、訴訟対策が議論の主題であり、過誤か事故かを検証したのではない」(事務局長談)過誤1件の結論は変わらなかった。出席者の1人は「ほぼ雑談でした。」と語っている。

 

病院の名誉のために言っておく。過去において・・・・いくつかの医療事故(被害者が職員や職員の家族であった事故)については、病院は迅速で手厚い対応をした事が院内では知られていた。